今年唯一の朗報は、スペースX社のスターシップ2号機が打ち上げに成功したことだ。
イーロン・マスクってのが引っかかるが、スターシップは確かに凄い。1号機の失敗から僅か7ヶ月で改良してここまで出来て、しかも来年には3号機を打ち上げるのだ。比較するのもかわいそうだが、日本の組織では考えられない開発スピードだ。このまま進めば、アルテミス計画のフェーズ2や3ではこのスターシップが採用されることも十分に考えられる。
こういう巨大なミッションは「勢い」も大切な要素だと思う。
Starship: Second Flight Test - SpaceX, US2023
On November 18, 2023, Starship successfully lifted off at 7:02 a.m. CT from Starbase on its second integrated flight test. SpaceX, Space Exploration Technologies Corp. |
世界にはいろいろあって、宇宙開発が疑問視されるのも充分理解できる。
ガザの件は第二次世界大戦から尾を引くどころか混乱する一方で、ウクライナの件はもう完全に代理戦争になってしまった。多分、アメリカがロシアの凍結資金にまで手を付けるのは間違いないし、これに文句を言える同盟国もないだろう。
それでも、オレが黙ってイギリスを認めている理由はただひとつ、産業革命を興した国だからだ。そして同じく黙って、アメリカを認めている理由もただひとつ、産業革命を引き継ぎ、具体的に宇宙を、しかも外宇宙を目指すことのできる力を持っている国だからだ。
いつか、誰かが、地球という揺り籠から出ていかねばならない時代が必ず来る。
どうか、なんとか、オレが生きている間に、火星への有人飛行だけは成功させてほしい。
それだけが来年への願いだ。