今晩は、レディオ深夜便です。
いやあ、本当に早いもんですね、今年はこれが最後の放送となります。
最後ですから、今年リリースされたMVを紹介しながら、一緒に時事も振り返ろうかな、と思ってます。
まあ、いつも通り興味のあったものを並べてるだけなんですが、最後までお付き合いください。
では、3曲お送りするうちの1曲目、サブ・アーバンの「アー・オー!」です。
これで思い出す時事っていえば、安倍元総理の事件ですねえ。
言い出しておきながら申し訳ないんですけど、うーん、なんとも言えない事件でした、はい。
原因が解明されていくにつれて、暗殺っていうのもしっくりこないしなあ、と。
ただまあ、ダメですね、宗教とか陰謀とか言ってる奴は、本当にダメですわ。
UH OH! (Official Music Video) - Sub Urban, Ft:BENEE, Mv: Andrew Donoho, US 2022
UH OH! (Official Lyrics & Meaning) - Sub Urban, Genius, US 2022
UH OH! - "Hive" Sub Urban Warner Records |
さて2曲目は・・・「ウェンズデー・ダンス・チャレンジ」・・・とでも言えばいい、のか?
今月に入って文字通り「爆発的」にヒットした曲なんですけど、曲名を濁したのには訳があります。
その理由がちょっと複雑なんで説明すると、まず「アダムス・ファミリー」ってあるじゃないですか。
そのアダムス家にウェンズデーって女の子がいて、今年、ジェナ・オルテガ主演でドラマ化されました。
11月にドラマの中で、このウェンズデーが踊るシーンが話題になりまして。
そのシーンのサントラはザ・クランプスの名曲、いや迷曲「グー・グー・マック」だったんですけども。
これを別の曲に差し替えてTikTokで流した奴がいて、それが12月に入って一気に拡散しました。
その別の曲ってのが11年前に発売されたレディー・ガガの曲「ブラッディ・マリー」の、無認可リミックス。
BPMを上げただけ、みたいな超単純なリミックスなんだけど、確かに耳当たりはよくなっててクセになります。
また、アダムス家の例の「手」と曲中の歌詞から、曲名は愛称で「ハンズ・ハンズ・ハンズ」等とも呼びます。
それで・・・いやあのね、最近、グーテンベルク時代に戻ったような気がしませんか?
15世紀のルネサンス革命を引っ張った重要な発明が、グーテンベルクの大量複製技術「印刷」でした。
そして、人気画家のデューラーが人類初の「著作権侵害」という概念で裁判を起こしたのが16世紀です。
その判決は「複製や模倣は人気の証拠、確かなのは、著作者がクレジット権限を所有することだけ」でした。
今年、某写真家が盗用疑惑、つーか「なんでバレないと思った」レベルのパクリ連発で弾劾されましたよね?
ここに来てる方は著作権関連の仕事をしてる方も多いと思いますが、最近、著作権についてどう考えてます?
某写真家と同じように弾劾するなら、ウェンズデー・ダンス・チャレンジなんて誰も何も許可を取ってません。
強いて言うなら、オゾンの曲「恋のマイアヒ」から派生した2ちゃんねる時代の「のまネコ騒動」に似てます。
因みに、ドラマのダンスシーンの結末は、知ってる人が見れば映画「キャリー」のパクリやん、ですけども。
いや、これはティム・バートンがブライアン・デ・パルマをオマージュしたに決まってるじゃないですか。
それに、ガガも「許してあげる」って言ってるし別にいいじゃん・・・とかね、もう何が何だか。
全人類がSNSでクリエイターの時代、著作権について改めて考えさせられる曲になったなあ、と思いました。
Wednesday Dance with Lady Gaga "Bloody Mary"(TikTok Remix) - itsAirLow, US 2022
Lady Gaga Does WEDNESDAY Dance on TikTok - Entertainment Tonight, US 2022
Entertainment Tonight CBS Media Ventures, Inc. |
Wednesday Dance with The Cramps "Goo Goo Muck"(Official Clip) - "Wednesday" Netflix, US 2022
Netflix's Wednesday Dance Scene Takes Over TikTok - Inside Edition, US 2022
Inside Edition CBS Media Ventures, Inc. |
Bloody Mary (Official Audio) - From "Born This Way" Lady Gaga, US 2011
Bloody Mary - "Born This Way" Lady Gaga Streamline / KonLive Distribution / Interscope Records |
はい、じゃあ最後、3曲目はクングスの「クラップ・ユア・ハンズ」です。
真面目半分と冗談半分で、先に真面目なお話からしましょう。
今年、一番注目したのはやっぱり、ロシアのウクライナ侵攻で、現在も泥沼の真っ只中です。
いろいろあるんですけど、オバマ元大統領のスピーチを紹介したいと思います。
今年6月、コペンハーゲンで開催された民主主義サミットの演説でこんなことを仰っていました。
"... If nothing else, recent events should shake us out of complacency. There was a trend after the fall of the Berlin Wall, a sense that history was inevitably going to usher in a democratic world. Well, we’ve been reminded that democratic practice, democracy is neither inevitable nor self-executing."
(Omitted)
"So the point is, if we want democracy to flourish, we will have to fight for it, we will have to nurture it, we will have to demonstrate its value, again and again, in improving the lives of ordinary people..."
Barack Obama
Copenhagen Democracy Summit 2022
「・・・いずれにせよ、最近の出来事は私たちの自己満足を揺さぶるものでした。ベルリンの壁崩壊後、歴史は必然的な流れで民主的な世界へ向かっていくと考えられていたのです。しかし、民主主義の実現は必然でも自発的なものでもない、ということを私たちは思い知らされました。」
(中略)
「つまり、民主主義を実現したいのであれば、そのために戦い、育て、ごく普通の人々の生活を向上させるものだという価値観を何度も繰り返し実証していかなければならないのです・・・」
バラク・オバマ
2022年コペンハーゲン民主主義サミット
(全文:Barack Obamas tale ved Copenhagen Democracy Summit 2022 - Danske Taler)
(同:My Remarks at the 2022 Copenhagen Democracy Summit - Barack Obama / Medium.com)
ホント、その通りなんですよね・・・うーむ。
戦後から77年、脅し文句とはいえ、常任理事国が核の使用を示唆するような考え方を明言する世界。
個人的にはロシアの事情も理解してるつもりだけど、戦争は論外として、来年はどんな世界になるのか。
防衛費の税収先にタバコ税ってのも・・・いいですよ払いますよ、でもね、世界は未だに変すぎる。
上島竜兵さんに黙祷しつつ、押すなよ押すなよ、ぜったい押すなよ!!
Clap Your Hands (Official Music Video) - Kungs, Mv: Lucien Beucher & Jean Lanteri, France 2022
Clap Your Hands (Making of) - Kungs, Mv: Lucien Beucher & Jean Lanteri, France 2022
Clap Your Hands - "Club Azur" Kungs Island Records / Def Jam Recordings |
スーパーにいたヒゲのアジア人、渡部陽一さんかと思った、ははは。
それではまた来年、レディオ深夜便でお会いしましょう。
皆様、よいお年を!