暴君


A letter from Maria Yudina (Olga Kurylenko) :
 "Josef Vissarionovich Stalin, you have betrayed our nation and destroyed its people.
  I pray for your end and ask the Lord to forgive you.
  Tyrant."

マリヤ・ユーディナ (オルガ・キュリレンコ)からの手紙:
 「ヨシフ・ヴィサリオノビチ・スターリンよ、あなたは祖国を裏切り、人々を滅ぼしました。
  わたしはあなたの死を願い、神に赦しを請います。
  暴君へ。」

イギリスとフランスの合作による、とてもシリアスなのだが、とてもブラックなコメディ映画である。


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"The Death of Stalin" Armando Iannucci
Entertainment One Films

ほぼ全編がロンドンで撮影され、会話も全て英語、しかし舞台は1950年代のロシアである。

手紙を読んだ直後に心臓発作で急死したスターリンの後継者を巡り、凄まじい権力闘争が繰り広げられる。
信じ難いような(シリアスな)粛清の史実が皮肉な(ブラックな)展開となり、結果、冗談だろ!となる。
先月下旬、これを未だにやってる将軍様の死亡説が流れたけども、確かに外野から見たら喜劇的であろう。

一番絶句したのは、フルシチョフ役を熱演するブシェミが「つるっぱげ」になっていたことではあったが。
Vladimir Putin's Putin, Putout - Klemen Slakonja
(The Unofficial 2018 FIFA World Cup Song? :p)
Spinnup Records

上記MVは、YouTubeの字幕設定で公式な日本語歌詞を楽しめる。

なお、MV中には象徴的なものが様々に登場するが、その中でカラフルな覆面を被った女性たちがいる。
これがロシアの女性パンクバンド「プッシー・ライオット」で、現在はテロリスト扱いになった女性たちである。
ロシアの元スパイがイギリスで毒殺された事件と同じ頃、彼女たちも毒殺されかかって音楽関係では話題になった。

ちなみに映画の方はロシアでは上映禁止になったらしい・・・MVの方はどうだか知らない。