昔に比べたら相当マシにはなった。
が、やっぱり窓はダメ、技術的なことはどうでもいい、なにがダメってデザインがダメだ。
よく「仕事だから」とか「安いから」とかの利点を何のためらいもなく平気で宣う人がいる。
だとしたら、俺はそういう人とは世間的な付き合い程度はするかもしれないが、根本的には解り合えない。
先月末、ビル・ゲイツくんが新型のクルーザーをお買い上げになった。
今迄のSerene (セレン※1)号はレンタルだったそうで、毎年数十億もの賃料を払うのは無駄と判断したらしい。
そこで、オランダの会社が開発した水素燃料で駆動するSinot Aqua(シノット・アクア※2)号をご購入となった。
船体価格のみで6億4400万ドル(約700億円)、もちろん係留費や維持費、人件費といった諸々は別である。
※1 エジプトのReymond Langton Design(レイモンド・ラングトン・デザイン)社製。
※2 オランダのSinot Yacht Architecture & Design(シノット・ヨット・アーキテクチャー&デザイン)社製。
ゲイツくんはとっくに退いてはいるものの、仕事だし安いしという人は、どうぞ今後も窓に貢いでくれたまえ。
SINOT AQUA Full Hydrogen Yacht Concept Sinot Yacht Architecture & Design |
クルーザーのニュースは、正直ちょっとだけ頭に来ていた。
が、ほぼ同じ先月末、ゲイツくんの最新インタビューも話題になっていたのである。
NHKでも放送されていたTED(テド※3)シリーズの責任者、クリス・アンダーソンによるビデオインタビュー。
お題は「コロナウイルスの感染拡大にどうのように対応すべきか」。
※3 Technology, Entertainment, Designの略。
"The economic effect of this is really dramatic.
Nothing like this has ever happened to the economy in our lifetimes.
But bringing the economy back ... that's more of a reversible thing than bringing people back to life.
So we're going to take the pain in the economic dimension, huge pain, in order to minimize the pain in the diseases-and-death dimension."
TED Ideas worth spreading
March 24, 2020
※4 冒頭の女性はTEDの時事問題委員、ホイットニー・ペニントン・ロジャース。
今迄の人生で経済がこんな(入国制限や都市封鎖などの)事態に陥ったことはありませんでした。
しかし、(亡くなった)人々を生き返らせることに比べれば、経済の回復なんてずっと簡単なはずです。
ですから、私たちは経済的な痛みなど恐れず、巨大な痛みであっても、病気や死の痛みを減らすために対処すべきです。」
仕方ない、ゲイツくんは寄付額も膨大だしな、こちらもまだ暫くは窓に付き合ってあげようじゃないか。
Shahmaran - "ISON" Sevdaliza Music On Vinyl |
そもそも、林檎に貢ぐだけの余裕ないしな。
カッコいいけどな。